一次情報サマリー(当サイト独自)
- 整備前提:街乗りリムブレーキ(V/キャリパー)とディスク(メカ/油圧)を網羅し、音の種類別に手順を定義
- 検証条件:乾燥路・平坦路・一般的な街乗り速度域での再現テスト/ブロックタイヤ・スリック双方で確認
- パーツ前提:消耗品は純正互換を優先・安全第一(ブレーキ関係は正規手順での作業を推奨)
- 結論要約:異音の大半は「汚れ・偏摩耗・当たり角」起因。クリーニング→調整→接触面の是正で解消可
安全配慮:自信がない場合は無理に分解せず、販売店・プロショップで点検を。
本ページは「自転車 ブレーキ うるさい 直し方」の検索意図に合わせて、音の種類ごとに最短ルートで手順化しています。
走行中の「キー」「ガリガリ」などブレーキのうるさい音は、ほとんどが
汚れ・偏摩耗・当たり角のズレで起きます。順序よく処置すれば自宅でも静かにできます。
本ガイドは、音の種類別に最短3手での直し方を提示し、初心者でも安全に進められるよう
写真なしでも迷わない手順文に統一しています。
最短はこの順。まず汚れを落とし、シュー/パッドの角度と位置を合わせ、必要なら面取りへ。
オイル付着のパッドは基本交換。固着や摩耗限界は無理せずショップで。
高音の「キー」は角度問題、低い「ガリガリ」は異物・摩耗、周期音はローター振れの疑い。
わからないときは作業を中断し、プロ整備士に相談してください。
最短で静かにする「3手」
- クリーニング:リム/ローター・シュー/パッドをアルコール系で脱脂。タイヤや塗装面には付けない。
- 当たり調整:リム式はトーイン(前側0.5〜1mm狭く)を作る。ディスクはキャリパーのセンター出し。
- 接触面の是正:シュー/パッドの面取り、異物除去。パッドの油染み・摩耗限界は交換。
必要工具(例):六角レンチ、トルクレンチ、パーツクリーナー、ペーパー400〜800番、清潔な布
音の種類から原因を特定する
高い「キー」音(乾いた金属音)
- 原因:シュー/パッドの角度不良、硬化、ローター軽微振れ
- 対策:トーイン付与/キャリパーセンター出し/パッド面取り
低い「ゴー」「ガリガリ」音
- 原因:異物噛み込み、パッド・リムの偏摩耗、汚れ
- 対策:脱脂清掃/異物除去/摩耗が大きい場合は交換
周期的な擦れ音(シャリ…シャリ…)
- 原因:ローター/ホイールの振れ、マウントの歪み
- 対策:振れ取り・台座修正(プロ作業推奨)/暫定はパッド戻し幅の微調整
濡れたような鳴き(しっとり系)
- 原因:油分付着、雨天後の水膜
- 対策:脱脂→乾燥→試走。油染みはパッド交換が近道
第1章|「自転車 ブレーキ うるさい 直し方」の全体像
走り始めや停止直前にブレーキがキーキー・キュルキュルとうるさい──多くは 鳴き(なき)と呼ばれる現象で、原因は「汚れ・油分」「当たり角(トーイン)不良」「シュー・パッドの劣化」 「リムやローターの表面状態」「ケーブルやキャリパーの組み付け」などに集約されます。本章では 自転車 ブレーキ うるさい 直し方の手順を、初心者でも安全に取り組める順序で解説します。
A. まず試すべき「3ステップ」
- クリーニング:リム(またはローター)とブレーキ面を脱脂。中性洗剤+ぬるま湯→乾拭き→アルコールで仕上げ。油膜は鳴きの主因です。
- シュー(パッド)点検:偏摩耗・硬化・異物噛みを確認。溝が浅い/ガラス化していたら交換。面取り(角落とし)で接地の当たり出しを行うのも有効です。
- トーイン調整:リムブレーキは進行方向の前側をわずかに先当てにする(約0.5〜1.0mm)。これで共振を抑えられます。
B. 原因別チェックリスト(症状 → 可能性 → 対処)
- 高音のキーキー:トーイン不足/シュー硬化/リムの油膜 → トーイン再調整・シュー交換・脱脂
- 低音のビビり:キャリパー固定不足/ホイール振れ → ボルト規定トルク・振れ取り
- 雨天時だけ鳴く:排水不良/シュー材質 → レイン向けシューへ交換・面取り
- 片効き:キャリパーセンターズレ/リターンスプリング左右差 → センター調整・スプリングテンション調整
- 効きが弱い:ケーブル伸び/油圧のエア混入 → 張り直し・ブリーディング(ショップ推奨)
C. 最低限そろえる工具・ケミカル(空リンクを差し替え)
- アルコールクリーナー(パーツクリーナー):脱脂用。樹脂・塗装への可否を確認。
- ブレーキシュー/ディスクパッド:劣化時は交換が最短解。
- 六角レンチ/トルクレンチ:規定トルク管理で再発予防。
- 紙やすり 400〜800番:シューの面取り・軽い表面整えに。
- ケーブル・アウター(メカブレーキ):引きの重さ改善に有効。
D. ディスクブレーキ固有の直し方ポイント
ディスクはローターの清浄度とパッドの材質が音を左右します。まずローターを脱脂し、パッド表面に 軽く当たりを出します(番手は600〜800程度、削り過ぎ注意)。キャリパーは一度固定を緩め、ブレーキレバーを握ったまま 中央で仮固定→規定トルクで本締め。擦り音が消えない場合は、ローターの振れ測定・必要に応じた修正、または パッドの交換を検討します。油圧系のスポンジー感はエア混入の可能性があるため、ショップでのブリーディングが安全です。
E. 再発予防:静かに止まるための日常メンテ
- 月1回の脱脂清掃(雨天走行後は早めに)。
- シュー溝・パッド残量の目視点検(残量ゼロ手前で交換)。
- ケーブル引きの重さ・戻りの渋さを確認(メカ式)。
- ローターとパッドは素手で触らない/触れた場合は必ず脱脂。
- 調整後は試走して異音・片効きの有無をチェック。
第2章|自転車ブレーキがうるさいときのチェック方法

ブレーキが鳴いているときは、まず自分でできる基本チェックから始めましょう。 専門工具を使わなくても、目視や手で触るだけで原因を特定できることが多いです。
① ブレーキシューの摩耗状態を確認
ゴム部分がすり減って溝が消えていないかをチェックします。摩耗が進んでいる場合は交換が必要です。
② リムの汚れや傷を確認
ホイールの金属部分に砂や油汚れが付着していないか確認しましょう。濡れタオルやアルコールで簡単に拭き取れます。
③ ブレーキシューの角度を確認
シューがリムにまっすぐ当たっているかチェック。ズレていると「キーッ」と高音が鳴きやすくなります。
④ ワイヤーの張り具合を確認
ワイヤーが緩んでいると制動力が落ち、異音が発生します。アジャスターを回してテンションを調整しましょう。
- シューの残り溝は「消える前」に交換が安心
- 汚れは中性洗剤や専用クリーナーで落とすと効果的
- 角度調整は六角レンチ1本あれば可能
これらを確認するだけでも、ブレーキのうるさい音が軽減するケースが多いです。 もし改善しない場合は、次章で紹介する実際の直し方に進みましょう。
第3章|自転車ブレーキのうるさい音を直す方法
第2章で原因をチェックしたら、次は実際の直し方に進みましょう。 初心者でもできる簡単な対処法から、工具を使った本格的な調整までを解説します。
① ブレーキシューの交換
シューが摩耗している場合は交換が必要です。
六角レンチで固定ボルトを緩め、新しいシューに付け替えます。摩耗サインが出てから交換するより、早めに替えた方が安全です。
② リムの清掃
アルコールスプレーや専用クリーナーを布に吹き付け、リムを丁寧に拭きます。 油や泥汚れが落ちるだけで、異音がピタッと止まることがあります。
③ トーイン調整
ブレーキシューをリムに当てる際、前側をわずかに内側へ傾ける「トーイン調整」を行うと、キーキー音が減少します。 紙やカードをシューの後ろ側に挟んで固定し、締め直すのが簡単な方法です。
④ ワイヤーの調整
アジャスターを回して張りを強めると制動力が改善します。 それでも直らない場合は、ワイヤー自体の交換を検討しましょう。
- 新品シューは「トーイン調整」とセットで取り付ける
- 清掃は中性洗剤でもOKだが、油分はしっかり除去する
- 作業に自信がない場合は自転車店での点検がおすすめ
上記の方法を試すことで、多くの場合「うるさいブレーキ音」は解消されます。
特にトーイン調整は効果的なので、ぜひ挑戦してみましょう。
第4章|それでも直らないときの対処法
自分で清掃やシュー交換をしてもブレーキの音が収まらない場合は、専門店での点検や、別の原因を考える必要があります。 以下のケースを確認してみましょう。
① ディスクブレーキ特有の音
最近のクロスバイクや電動アシスト自転車ではディスクブレーキが主流になりつつあります。
ディスクローターが汚れていたり、パッドが偏摩耗していると「シュッシュッ」「キーッ」といった音が出やすいです。
専用クリーナーでローターを拭き取り、パッドの残量を確認しましょう。
② ホイールやフレームの歪み
ホイールが横振れしている場合、リムやディスクが常にパッドへ軽く接触し、異音の原因になります。 これは自分で調整が難しいため、自転車ショップでの振れ取りが推奨されます。
③ ワイヤーや油圧系統の不具合
ワイヤーのほつれや油圧ブレーキのオイル不足・エア噛みがあると、制動力不足や異音に繋がります。
この場合は専門知識や専用工具が必要なため、必ずプロに任せましょう。
- 何度清掃・調整しても音が消えない
- 制動力が著しく落ちている
- ブレーキ操作時にレバーがスカスカする
- 走行中に金属が擦れるような大きな音がする
安全面を考えると、無理に自己対応せずショップで点検してもらうことがベストです。
ブレーキは命を守る最重要パーツなので、不安があれば早めにプロへ相談しましょう。
第5章|メンテナンスのコツと長持ちさせる工夫
ブレーキの「うるさい」を減らす近道は、汚れを溜めない・正しく当てる・劣化前に換えるの3点です。 初心者でも迷わないように、時期別メニューと手順カードで整理しました。
① 基本スケジュール(迷ったらこの頻度)
- 雨天走行の後は乾拭き→アルコール拭き(リム面/ローター)
- 異音の有無をチェック(擦れ・共振音)
- ブレーキシュー/パッド残量の確認
- ワイヤー初期伸びの張り直し(機械式)
- ローター/リムの偏摩耗チェック
- ケーブル交換 or オイル交換・エア抜き(油圧)
- シュー/パッド交換(残量が少ない/鳴きが多い場合は早めに)
② リムブレーキの鳴き対策(清掃+当たり出し)
- 乾拭き:濡れタオル→乾いた布でリムの砂/泥を除去
- 脱脂:アルコール系でリムとシューの表面油膜を拭く(※オイルNG)
- 面出し:シューを軽く紙やすりで均す(溝が詰まっていたら清掃)
- トーイン:進行方向の前側を0.5〜1mmだけ狭くして固定
- テスト:低速で制動→音と制動力を確認
交換目安は溝が薄い/消失・硬化・ひび割れ。雨天が多い人は早め交換が静音に効きます。
③ ディスクブレーキの鳴き対策(清掃+当て直し)
- ローター脱脂:ディスク専用クリーナーをウエスへ吹き、ローターを拭く
- パッド表面の均し:軽く紙やすり(#400〜#600)でグレージング除去
- キャリパーセンタリング:固定ボルトを緩めてレバーを握り、ローター中心で再固定
- 当たり付け:時速15→5km/hの中制動を10〜15回、徐々に制動力を上げて馴染ませる
ブレーキ面への潤滑油付着はNG。付いたら必ず脱脂。重度の浸透はパッド交換が近道です。
④ 雨の日ルーティンと保管の工夫
- 帰宅直後:リム/ローターを水拭き→乾拭き→アルコール拭きで泥と油膜を抜く
- 翌日:再び乾拭き→短距離走行で当たり付け(乾燥後の鳴きを早めに解消)
- 保管:屋内/屋根下推奨。屋外はカバー+防犯ロックで振動/共振を抑止
⑤ 交換の目安(ここを越えたら換えどき)
- リム用シュー:溝が浅い/消失、表面硬化・ひび割れ、片減りが大きい
- ディスクパッド:摩材残量が2mm以下、焼けによるガラス化(テカリ)
- ローター:メーカーの最小厚下回り、深い段差/傷
- ケーブル:ささくれ・引きが重い(錆)→インナー/アウター交換
⑥ やりがちNG(鳴きの温床)
- × ブレーキ面へ潤滑スプレー噴霧
- × パッド/シューの脱脂不足のまま調整
- × トーインなしでべた当て固定
- × 雨天後に放置→砂と油膜が固着
「清掃(脱脂) → 正しい当たり(トーイン/センタリング) → 当たり付け」
⑦ 最低限の工具・ケミカル(初心者向け)
- 携帯六角レンチ(2〜6mm)
- 小さめウエス/アルコールワイプ
- 薄手手袋
- パーツクリーナー(ブレーキ対応/非塩素)
- 紙やすり #400〜#600(軽い均し)
- トルクレンチ(キャリパー固定の締付管理)
⑧ 出走前の1分チェック(静音・安全)
- 鳴きなし/擦れ音なし
- 左右で当たり始めが同じ
- レバー引き代が適正(奥まで入らない)
- リム/ローターの油膜なし
- シュー/パッド残量OK
- 固定ボルトの緩みなし
第6章|タイプ別トラブル対処(Vブレーキ/キャリパー/機械式ディスク/油圧ディスク)
ブレーキの「うるさい」は、ブレーキ方式ごとに原因と直し方が異なります。本章では、 症状 → 原因 → 直し方の順でタイプ別に最短ルートを提示します。作業は安全第一、不安があれば無理をせずショップへ。
共通の前提(まずはここから)
- 脱脂と清掃:ブレーキ面(リム/ローター)とシュー/パッドの油膜・泥を除去。
- 固定の見直し:ボルトの緩みは共振音の原因。規定トルクで再固定。
- 当たり付け:整備後は中程度の制動を繰り返し、面を馴染ませる。
参考トルク(目安):キャリパーマウント6–8Nm、ローター固定5–7Nm。
実作業は各メーカーのマニュアル数値を優先してください。
Vブレーキ(カンチレバー系)
- キーッという高音/低速で擦る音
- 雨の日だけ大きく鳴く
- 片側だけ先に当たる・引きずる
- シューの油膜/硬化 → アルコール拭き+表面を軽く均す(紙やすり#400〜#600)
- 面当たり不良(平行当て) → トーインを0.5〜1mmつけて固定
- アームの左右バネ調整不足 → バネ調整ネジで左右同時に当たるよう追い込み
- リムの汚れ/偏摩耗 → 脱脂清掃、偏摩耗が大きければショップ相談
- リムとシューを脱脂 → 乾拭き。
- シューを軽く均し、トーインをつけて仮固定。
- アーム左右のバネ張力を調整(センタリング)。
- 本締め→低速でテスト→微調整。
キャリパーブレーキ(ロード)
- 高音の共振音(特に乾燥時)
- コーナーで断続的な擦れ音
- シューの面当たり不良 → トーインを微小(0.5mm)で付与、アライメント修正
- アーチ固定の緩み → 規定トルクで再固定、ワッシャー向き確認
- リムの微汚れ → アルコールで脱脂、研磨は最小限
- 脱脂(リム/シュー)→乾拭き。
- シュー角度の再調整(軽いトーイン)。
- キャリパーのセンタリング(中央に戻るか確認)。
- テスト→微調整。
機械式ディスクブレーキ
- ローターに触れる一定の擦れ音
- 制動時のビビり音/高音
- キャリパー位置ずれ → センタリング(固定ボルト緩め→レバー握る→締め)
- パッドのグレージング → 表面を軽く均す→当たり付けやり直し
- ケーブル抵抗/初期伸び → 潤滑(ライナー対応)・テンション再調整、劣化はケーブル交換
- ローター汚れ/歪み → 脱脂、歪みは専用ツールで軽微に矯正(重度は交換)
- ローター/パッド脱脂 → パッド表面を軽く均す。
- キャリパーセンタリング → 本締め。
- ケーブルのテンション調整(アジャスター活用)。
- 当たり付け(中制動×10〜15回)。
油圧ディスクブレーキ
- ローター擦れ(微接触)
- 制動時の高音鳴き/ビビり音
- レバーのスポンジー感(エア噛み)
- キャリパーオフセット → センタリングで解消、台座面の汚れも清掃
- パッドのガラス化/汚れ → 表面を均して脱脂、重度は交換
- ローター油膜 → ディスク専用クリーナーで脱脂、重度は交換検討
- エア噛み → オイル交換・エア抜き(作業経験がなければショップ推奨)
- ローター/パッドを脱脂 → パッド表面を軽く均す。
- キャリパーセンタリング(レバー握り→本締め)。
- 当たり付け(中制動×10〜15回)。
- レバー感がスポンジーならエア抜きを実施(要専用キット)。
症状別クイック対処(全方式共通)
症状 | 主な原因 | 直し方(最短ルート) |
---|---|---|
キーッという高音鳴き | 面当たり不良/油膜/共振 | 脱脂 → トーイン/センタリング → 当たり付け |
常時擦れる音 | リム/ローター偏心、キャリパー位置ずれ | センタリング・リム/ローター清掃、歪みは矯正 or 交換 |
雨天後だけ鳴く | 泥・水分・微細油膜 | 水拭き→乾拭き→アルコール拭き→当たり付け |
制動時のビビり | 固定緩み/フォーク共振/パッド硬化 | 規定トルクで再固定、パッド面出し、場合により材質変更 |
ここから先はショップ推奨
- ヘッド・ハブ等のガタが疑われる(制動時に前後へカコンと動く)
- ローター厚が最小値以下/深い歪みやクラック
- 油圧系のエア抜き未経験、汚染が広範囲
- フレーム・フォーク起因の共振(構造的に難しいケース)
第7章|FAQ(自転車のブレーキがうるさいときの直し方・原因と対策)
検索の多い疑問をディスク/リム別に整理。原因→最短手順→注意点の順で解説します。
まず用意しておきたい道具(最低限)
- 六角レンチセット (Amazon)
- トルクレンチ(小トルク対応) (Amazon)
- 無水アルコール/ディスク用クリーナー (Amazon)
- 耐水ペーパー #400〜#1000(面取り・当たり付け) (Amazon)
- ブレーキパッド(交換用:車種対応品) (Amazon)
- ローター(歪み・摩耗時) (Amazon)
メーカー指定の締付トルク/互換品番は取扱説明書または公式サイトで必ず確認してください。
自転車のキーキー音はどうやって直せますか?基本
原因は大きく「汚れ・油膜」「当たり不良」「歪み・偏心」「湿気・低温」の4系統です。最短の順で次を試します。
- 清掃:リム面/ローターを無水アルコールで脱脂。パッド面も軽く#600前後で面取り→脱脂。
- 位置合わせ:ディスクはキャリパーのセンタリング、リムはトーイン調整(先端わずかに内向き)。
- 当たり付け:時速15〜20kmで数回、軽く制動→冷却を繰り返し、摩擦面を馴染ませる。
- 部品確認:パッド残量、ローター/リムの歪み、固定ボルトのトルク、ホイールのセンター。
油分が付着すると鳴きやすく、制動力も低下します。チェーンオイルや潤滑剤をブレーキ面に絶対に噴霧しないでください。
ブレーキ鳴きを解消するにはどうしたらいいですか?手順
ディスクブレーキ
- ローターとパッドを脱脂→キャリパー固定ボルトを緩める→レバーを強く握る→そのまま規定トルクで締付。
- パッドを軽く面取り(角を45°で1〜2mm)→当たり付け走行。
- 油膜が強い時はローター交換/パッド交換を検討。
リムブレーキ
- リムとシューを脱脂→トーイン(前側0.5〜1mm内向き)に調整。
- シューの取付高さ(リム面中央)・角度・左右バランスを再確認。
- 摩耗・硬化したシューは交換。雨天後は水分除去。
ブレーキキーキー音の治し方は?要約
最短は脱脂 → 位置合わせ(センタリング/トーイン) → 当たり付け。なお、歪み(ローター・リム)やパッド劣化が根因なら交換が確実です。
自転車のブレーキがキュルキュル鳴る原因は?原因
- パッド/リム/ローターに油膜・汚れ・水分がある
- パッドの当たり面不良、角が立っている、シュー角度不適切
- ローターやリムの歪み・偏心、ハブのガタ、スポークテンション不均一
- 低温・湿度で摩擦係数が変化、共振しやすい材質
新品の自転車でもブレーキ音が鳴るのは正常ですか?
当たり付けが不十分だと一時的に鳴くことがあります。数十kmの走行と軽い面取り・脱脂で収まるケースが多いです。
雨の日や冬だけ鳴くのはなぜ?
水膜・湿気・低温で摩擦特性が変わり、共振しやすくなるためです。走行前に水分を拭き取り、耐候性の高いパッドへ交換すると改善します。
ディスクとリムで直し方に違いはありますか?
- ディスク:脱脂→キャリパーセンタリング→面取り→当たり付け。油膜が強い場合はパッド/ローター交換。
- リム:脱脂→シュー高さ&角度→トーイン→当たり付け。硬化シューは交換。
ブレーキクリーナーは自転車に使って大丈夫?
ディスク専用品または無水アルコールを推奨。汎用クリーナーはゴム・樹脂・塗装を傷める場合があります。噴霧はブレーキ面のみに限定。
オイルがローターやリムに付いた場合の対処は?
- 無水アルコールで脱脂→乾拭き→当たり付けで改善を確認。
- 改善しなければパッド交換(浸みたパッドは復活しづらい)。
- ローターに深い油染みが残る場合は交換が確実。
パッド交換の目安は?
残厚が1mm前後になったら交換。ガラス化(テカり)や偏摩耗、異物噛みも交換サインです。
ローターやリムの歪みはどう見分けますか?
- 車輪を浮かせて回し、接触点が周期的に擦れる/振れるか確認。
- ローター歪みはゲージや厚紙で当て、振れ量を目視。大きい場合は交換。
- リムの振れはニップル調整で修正可能ですが、経験がなければショップへ。
トーイン調整のやり方(リムブレーキ)
- シュー固定を軽く緩め、前側0.5〜1mmほどリムに近づける。
- 左右高さをリム面中央に合わせ、ホイールと平行を確認。
- ブレーキを握りながら締付→解放→擦れの有無を確認。
厚紙をシュー後端に挟んで締めると微小トーインが作りやすいです。
キャリパーセンタリングのやり方(ディスクブレーキ)
- キャリパー固定ボルトを緩める(動く程度)。
- ブレーキレバーを強く握ってパッドをローターに密着させる。
- 握ったまま規定トルクで均等に締付→レバー解放→擦れ確認。
パッド間のクリアランスが左右均等か、ローター振れがないかを同時に確認します。
必要な道具は何ですか?(初心者向け)
音がするまま走っても大丈夫? 点検に出す目安は?
- 制動力低下、レバー引き代の急変、異音と同時の振動がある場合は走行を中止し点検へ。
- 自力調整で改善しない/ローター・リム歪みが大きい/パッド残量が不明な場合はショップに相談。
前後どちらのブレーキが鳴いているか見分ける方法は?
- 安全な場所で片側ずつ軽く制動し、どちらで音が出るか確認。
- 車輪を浮かせて空転させ、擦れ音の有無やローターの振れを近接で聴き分ける。
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